プロジェクト

代表的なものを以下に示します。

理論と実験の協奏による柔らかな分子系の機能の科学

http://www.yawaraka.org/


物質は単一の分子から細胞に至る階層構造を成しますが、この中で現在の化学のフロンティアは複雑系の機能の解明と創出にあると言えます。生体分子系に代表される高い機能を有する複雑系の本質は、大きい内部自由度を持ち、系が状況に応じて柔軟に変化して最適な機能を発現する、という点にあります。このような特質をもつ複雑分子系を「柔らかな分子系」と定義し、その機能の理解と制御に向けて、分子科学、生物物理学、合成化学、理論・計算科学を統合した研究を行います。具体的には生体分子、超分子、分子集合体、界面等に代表される柔らかな分子系とその要素過程に対して、理論計算、先端計測、機能創成の3つアプローチを融合した研究を行い、複雑系に対する新しい「分子の科学」の学術領域を創成します。

科学技術振興機構(JST)受託研究『先端計測分析技術・機器開発プログラム』

「次世代質量イメージングのためのUVマイクロチップレーザーを用いた計測システムの開発」

http://www.jst.go.jp/sentan/saitaku/H22k.html


分実用的高性能紫外(UV)レーザーを、高輝度マイクロチップレーザーと高機能非線形波長変換といった最先端のレーザー技術「マイクロ固体フォトニクス」で実現し、高感度かつ非破壊的光イオン化による質量分析のためのUVマイクロチップレーザーを開発することを目的にしています。ボロンなど従来微小領域からの検出が困難であった元素や環境負荷分子の質量マッピングが可能となり、先端鉄鋼材料や有機薄膜太陽電池などの粒界偏析まで分析可能な次世代質量イメージング装置の実現を目指しています。

東工大ソリューション研究(ソリューション研究プロジェクト)

「クリーン環境プロジェクト」

http://www.ssr.titech.ac.jp/research/project_04.html


低リスク社会の実現に向けたリスク評価手法の開発を目標としています。例えば、自動車排ガス中に含まれる有害物質をリアルタイムで測定できる先進的計測技術の開発を進めており、微量有害物質のリスク評価の信頼性向上を実現し、環境目標見直しなどに貢献することを目指しています。

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過去に行なったプロジェクト

日本学術振興機構国際研究拠点形成事業

「イオン化誘起分子スイッチング」

「Photoionisation-induced switch in aromatic molecule-solvent recognition」

http://www.res.titech.ac.jp/~kiso/CoreToCore/index.html


分散力サイト(芳香環)と水素結合サイト(OH、NH基)を同時に有する分子はDNAや神経伝達物質を始めとする生体関連分子に多くみられ、しかも、あらゆる生理現象内に見られる分子認識機構と深く関わっています。水素結合力と分散力を同時に考慮し、分子の種類、環境、電子状態などで配位子や溶媒がどちらのサイトに配位するのか、どの様な変化で結合サイトを変えるのか(分子スイッチング)を明らかにすることは、このような分子認識機構を本質的に理解する手がかりとして非常に重要だと考えられます。本研究では、電子線衝撃分光(EI)グループ(ドイツ)、超高分解能光電子分光(ZEKE)グループ(イギリス)、時間分解赤外分光(TRグループ(日本)という3カ国での相補的な実験グループを組織して共同研究を行い、分子間相互作用の理解から分子認識系の制御の基礎の確立、さらには、誘起ダイナミックスの制御を目指しています。
ドイツ・ミュンヘン工科大学、イギリス・マンチェスター大学から若手研究者を受け入れて共同研究を行うとともに、日本側からも助教クラスの研究者と博士研究員・大学院生をペアにして2週間4週間単位で派遣し共同研究を推進します。共同研究に加え、日本だけでなくドイツ、イギリスにおいてもセミナーを行い、若手研究者に英語での講演と討論の機会を与えることも特徴の一つです。

文科省科研費補助金・特定領域「分子高次系機能解明のための分子科学 先端計測法の開拓による素過程的理解」

計画班「分子クラスターから細胞に至る分子認識系の光励起ダイナミクスと素過程解明」

http://www.res.titech.ac.jp/~kiso/koujikei.html


「新しい計測法で分子連動のメカニズムを解き明かす」

生体に代表されるような現実の複雑な系では、多くの過程が分子レベルで協調的に連動することによって効率よく機能が発現しています。この研究領域では、分子科学とその関連分野で発達してきた先進的計測技術と分子に立脚した理解を融合し、“高次分子系”の理解を目指しています。

科学技術振興機構(JST)受託研究『先端計測分析技術・機器開発プログラム』

「FIB 光イオン化ナノ質量イメージング装置の実用化開発」

http://www.jst.go.jp/sentan/saitaku/H22p.html


本プロジェクトでは、ナノスケールでの観察・加工が可能で有機物、無機物共に質量分析イメージングできるFIB 光イオン化ナノ質量イメージング装置を、大気汚染微粒子やナノスケール構造を有する有機ポリマー材料、有機薄膜太陽電池、鉄鋼粒界分析などに適用し、ユーザーと緊密に連携して実用性を実証します。既存のプロトタイプ機を改良しつつ実用化に必要な専用高輝度レーザー光源の安定化とスペクトルデータベース、自動測定機能などユーザーインターフェースを拡充し、市販可能な装置を完成させることを目的にしています。

環境省環境研究総合推進費

「先端的単一微粒子内部構造解析装置による越境汚染微粒子の起源・履歴解明の高精度化」


中国など東アジアの経済発展により大気汚染物質の放出量も急増していることから、大陸から日本への越境大気汚染が懸念されています。特に微小粒子状物質PM2.5は長距離浮遊するため越境汚染の高精度な評価が必要となっています。本研究では最先端の単一微粒子内部構造解析装置を越境微粒子に適用し、内部の化学成分分布を画像化します。中心には発生源、周辺は浮遊中の成分が分布する事などを利用して粒子の起源を区別し、これを従来型の観測法と連動させることで越境汚染微粒子の起源・履歴解明の高精度な新手法を開発することを目的としています。

科学技術振興機構(JST)受託研究『先端計測・分析機器開発事業』

「収束イオンビーム/レーザーイオン化法による単一微粒子の履歴解析装置」に中核機関として参加

http://www.jst.go.jp/sentan/saitaku/ENDk.html


ナノスケール加工可能な収束イオンビームと特定の分子種を選択検出できるレーザーイオン化を融合した新たな局所分析法により、微粒子の表面と内部の組成の違いを計測する単一微粒子履歴解析装置を開発します。有害な大気浮遊粒子状物質のうち環境場や発生起源に特徴的な微粒子に適用し、年輪の様に刻まれている組成分布情報から発生源や浮遊履歴を解明します。これにより汚染物質の生成機構を明確化する事で環境科学に貢献します。

鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)受託研究

「可搬型レーザーイオン化分析装置による自動車排出ガス中の有害有機物リアルタイム評価法の研究」


自動車が排出する炭化水素(HC)には、微量でも人体に有害な化学種が存在し、その排出量は運転状況によっても変化しますが、現在の規制ではHCの総量規制に留まっています。健康影響を考慮すると、運転状況で変化する、成分ごとの毒性に応じた排出ガス評価が求められます。しかし、既存の方法による排出ガス成分の高感度計測では分離、濃縮といった前処理が必要であり、運転状況による微量成分の濃度変化をリアルタイムに計測できません。そのため、我々は分子選択、高感度、リアルタイム計測が可能なレーザーイオン化法に着目し、微量炭化水素のリアルタイム高感度計測を実験室レベルでは実現しましたが、実環境での計測技術までには至っておりません。

そこで、本研究では一般環境で汎用的に利用できる実用的装置構成の可搬型レーザーイオン化分析装置を開発し、これを用いた自動車排出ガスに含まれる微量有害成分の実態把握とその評価法の確立を産官学の連携により実現します。

東工大統合研究院(スーパーCOE)

環境プロジェクト

「燃焼排ガスの健康に対するリスクの低減 -微量化学物質のリアルタイム計測・評価技術の確立-」

http://www.iri.titech.ac.jp/


環境に存在する極微量の化学物質をリアルタイムで測定して安心・安全な生活環境の実現を目指すプロジェクトです。このリアルタイム前処理無し高感度分析技術をレーザー分子分光研究で蓄積した超音速ジェットレーザー多光子イオン化法(Jet-REMPI法)により実現します。Jet-REMPI法は目的の原子・分子の共鳴線にレーザー波長を同調させ、目的成分のみを選択的にイオン化・質量分析できるため、夾雑物が存在しても高い検出感度と物質同定力をもつことが特長です。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)産業技術研究助成事業

「超臨界流体ジェット用高圧高速開閉パルスバルブの開発と不揮発性・熱分解性試料の質量分析及びレーザー分光への応用」


超臨界流体ジェット法は不揮発性・熱分解性試料を超臨界流体に溶解し、そのまま真空中にジェット噴射することによって、これらの試料を高温に加熱せずに非破壊的に気化する方法です。本研究は、超臨界流体ジェット発生のための高圧高速開閉パルスバルブ、及びこれを用いた質量分析計を開発することを目的とし、従来技術では計測困難な生体高分子やナノテク分子も分光・分析可能な新規質量分析装置としてのプロトタイプ化を目指しています。また、この装置を様々な生体関連分子の気相レーザー分光測定に適用します。

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